市民公開講座 その2の2

先日の講座の後半は、外科の先生から悪性腫瘍のお話でした。


がんの治療には放射線・抗がん剤・外科治療とあるのだけど、
外科治療が中心となっている。

そのがん細胞のすべてを取り除ける可能性はあるのだけど、
でも転移し始めたがん細胞は取り除けない。

それにがん細胞すべてを取り除くために周りの組織も取らなくてはならず、
たとえば下顎の扁平上皮癌切除では下顎全部とか。

そうなると顔も変わるし口が機能しなくなるので、
ご飯も食べられずお水も飲めず、
胃からチューブを付けてそこから栄養を供給することになる。


こうなるとQOLはどうなのかと考えてしまうよね。

どうしたら幸せだろうか。

食べる楽しみも無くしてしまい、噛めないし舌はずっと出てるし、
それでも飼い主さんとずっと一緒にいれば幸せなかな。

がんで苦しくて体が辛いの見るのも辛いんだけど、
手術をするのかしないのか、
実際そんな決断に迫られないとどうしたら良いのか分からない。
多分どっちに決断したとしても私なんて後悔しそう。


悪性腫瘍というのは 
・癌腫(上皮系)・・・皮膚、消化器などに出来る

・肉腫(非上皮系)・・・筋、神経、脈管、造血器などに出来る 

に分けられる。

見て、触って分かるもの:皮膚の腫瘍、乳腺腫瘍、皮下の腫瘍、口の腫瘍


この中で口の腫瘍は見ないから気づかす治療が遅れるけど、
見れば早期発見できる。

・うまく食べられなくてごはんをこぼす
・やわらかいものは食べるけど固いものは痛いから食べない
・よだれが多い
・口から出血する
・歯肉が異常に盛り上がる
・口の中の上部分が他と違う色で盛り上がる
・黒い腫瘤
・抜歯したけど直らない
・顔面の変形、骨のふくらみ


こんなことがあったら病院へGO。

口の中ってあんまり観察しないと思うけど、
時々見て、顔の骨を触ることで発見できる。

骨は左右対称でなければならない。

あと甲状腺も触ることで張れたりしこりが出来ていたりで
早期発見が出来る。


見ても分からず、症状もほとんどないもの:鼻、膀胱、関節、肝臓、脾臓とか

何か症状が出た時にその症状を一時的に直して、
それで根本の大きな病気を見逃してしまうことがある。


鼻水、鼻血が出てステロイドで一旦なおったけど腫瘍だったとか、

膀胱炎だと思って抗生物質投与で直ったけど腫瘍だったとか、

関節が悪いと思ってステロイドで直ったけど腫瘍だったとか。


だから先の先生も同じことを言っていたけど、
日ごろからよく体を触ったり観察したりして、
お年寄りになってきたら詳しく検査をしてもらう。

特定のがんになりやすい犬種は若いうちから健康診断を実施。

ちなみにシェルティは鼻腔腫瘍になりやすい。



さらにちなみに、
日本にもアメリカにも腫瘍マーカーは存在しない。

ネットで検索すると存在しているけど、
先生もそれは知っていて、
でも力強くありませんと言っていた。

ネットで見かけたのは人間用を応用しているっぽい。


CTは普通の動物病院にはなくて、
大学病院で検査すると大体4-5万円程度らしい。麻酔込でCTだけで。
だから大学病院に行くといろんな検査で10万円くらいだって。


あと脂肪腫ですねーなんて言われてて、
皮膚にぽこっと出来物が出来てたのに、
突然大きくなったりすると宜しくなくて、
だから大きくなってないかどうか観察しなさいって言われるのだな。


結局日ごろから変態親父のように体中をなでなで触って、
ちゃんと骨は左右対称になっているか(大抵のがんは左右対称に発生しない)、
甲状腺は張れていないか(リンパ腫と甲状腺だけ左右対称に発生する)、
お口の中は色が変わったり変に盛り上がっていないか、
などを観察しないと駄目なのだ。


本犬から症状の申し出はないから、
分からないからそのために各種の検査をしなくては見つけられない。

早くに気づけば可能性はたくさん残るわけだし、
気を付けたいところです。




というわけで、大変勉強になりました。
[PR]
by allie-hina | 2014-07-11 16:17 | 日々のこと
<< ウシふたたび 市民公開講座 その2 >>